2014/07/03

飯舘村 帰還困難区域の除染巡り、国と初の意見交換 /福島

飯舘村、帰還困難区域についても「個人の年間被ばく線量」が引き合いに出され、試算では「年間被ばく線量が100ミリシーベルトの地点でも除染を行えば事故から10年後の21年に、避難指示解除の目安となる20ミリシーベルトを下回る」としているという。年間の公衆被ばくは1ミリシーベルト。今後、どうしていくかについては難しい問題が多いが、現状に合わせて基準をないがしろにしていくようでは、子を持つ親の安心はほど遠い。


毎日新聞 2014年06月28日 地方版
 飯舘村の菅野典雄村長らは27日、帰還困難区域(年間被ばく線量50ミリシーベルト超)の復興計画の策定に向けて、環境省や復興庁の職員らと初の意見交換を村役場飯野出張所で行った。国は帰還困難区域で本格的な除染を行うか結論を出していないが、村の要請に応じ除染を求める村と話し合いを始めることになった。
 飯舘村は20行政区のうち、長泥地区のみ帰還困難区域に指定されている。村は19行政区について2016年3月の避難指示解除を目指しており、長泥地区については、できる限り早い除染の着手を国に求めているが、めどが立っていない。
 出席者によると、会議では、今月に内閣府が公表した帰還困難区域の個人の年間被ばく線量の試算結果が説明されたという。試算では、年間被ばく線量が100ミリシーベルトの地点でも除染を行えば事故から10年後の21年に、避難指示解除の目安となる20ミリシーベルトを下回るとしている。だが、村は5ミリシーベルトを除染の目標とし、最終的には1ミリシーベルトを目指している。このため、村は地区の住民の意見を聞きながら国との話し合いを進める。
 会議後、菅野村長は報道陣に「今日は帰還困難区域のこれからをどうするかというスタートのスタート。帰還困難区域をどうするかは国としても避けて通れる問題ではない」とし、村としては「長泥の皆さんと精力的に話をしていく」と述べた。

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