2015/05/31

5/31新潟/健康相談会

今週日曜日(5月31日)、新潟にて健康相談会があります。
昨年京都でも、お手当法と健康相談をしていただき、大変好評でした。
大変お勧めです! ぜひどうぞ!

「教育・芸術・医療でつなぐ会 新潟ワークショップ」
と き:2015年5月31日(日)朝9時から受け付け開始
ところ:ささえ愛よろずクリニック
内 容:
1)予約制で健康相談(プライマリケアの経験のある精神科医3名と他。血液検査、甲状腺エコー検査など可能) お一人30分枠。
2)歌唱療法体験 14時から(お問い合わせください)
3)リズム遊び体験
4)保育(要申し込み)、その中でライアー、手遊び、羊毛手作りなど
 行います。
お申し込み:ささえ愛クリニックへ
http://www.yorozu-caretown.com/

首相 福島再生の政策パッケージ来月にも


首相 福島再生の政策パッケージ来月にも
2015年5月31日 NHKニュース
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20150531/k10010098471000.html

安倍総理大臣は福島県内の仮設住宅などを視察したあと記者団に対し、避難している事業者の自立を支援する官民合同のチームを立ち上げるなど、福島再生のための政策パッケージを来月中にも閣議決定する考えを示しました。


安倍総理大臣は、東日本大震災からの復興の状況を把握するため、31日午後、原発事故で避難指示区域に指定された福島県葛尾村の住民の多くが入居している三春町の仮設住宅を訪れ、住民らと意見を交わしました。


このうち、仮設店舗で理髪店を再開した男性は「避難解除になれば、村に戻って店を再開したいが、戻る人口も考えると経営的に不安もある」と述べました。これに対し、安倍総理大臣は「みんなで帰らないと、なかなか店も成り立たないという不安もあると思う。そういうこともしっかりと頭に入れながら、皆さんが安心して帰村できるように全力を尽くしたい」と述べました。


一連の視察を終えたあと安倍総理大臣は柳津町で記者団に対し、「官民合同のチームを立ち上げ、避難している全8000事業者の方々を戸別訪問して、それぞれの状況等に応じた支援をきめ細かく行っていく」と述べ、避難している事業者支援などを盛り込んだ、福島再生のための政策パッケージを来月中にも閣議決定する考えを示しました。



避難自営業者の自立支援を強化へ 首相、福島視察で方針
2015年6月1日 朝日新聞
http://www.asahi.com/articles/ASH504H5BH50UTFK001.html
 
安倍晋三首相は5月31日、震災からの復興の状況を確認するため福島県を訪問し、東京電力福島第一原発の事故で避難している自営業者らへの自立支援策を強化する考えを示した。新設する官民合同のチームが避難指示の対象となった県内12市町村の全8千事業者を訪問し、状況に応じた支援策の提案などを行うという。

首相はこの日、原発事故で同県南相馬市から郡山市に工場を移した食品機械製造業者を視察。記者団に「被災者に寄り添った支援を行っていく必要性を改めて痛感した」と述べた。

また首相は、柳津町の地熱発電所なども訪問。地熱発電用井戸を掘る費用の補助率を引き上げ、開発を促す考えも明らかにした。






台湾/個人使用目的で輸入の日本食品、6キロ以下なら産地証明添付不要

2015年05月31日  フォーカス台湾
http://japan.cna.com.tw/news/asoc/201505310002.aspx

福島第1原子力発電所の事故以降、日本から輸入される食品に対する規制が続けられている台湾。一方で、個人使用目的に限り1000米ドル(約12万4110円)以内、重量6キロ以下であれば産地証明書の添付が不要になるとして、衛生福利部(衛生省)が周知を行なっている。

対象の食品は粉ミルクも含む。ただ、衛生福利部によると1人当たりの年間許容輸入重量は30キロとされており、注意が必要だという。

台湾では、福島など5県で製造、生産された食品の輸入を禁止しているほか、今月15日からは日本から輸入される全食品に産地証明書の添付、一部に放射性物質検査の実施が新たに義務付けられた。


石川/被災者 能登で安らいで 福島支援団体 空き家、保養の家に

2015年5月31日 中日新聞
http://www.chunichi.co.jp/hokuriku/article/news/CK2015053102100011.html
 
東京電力福島第一原発事故下で暮らす福島の人々の不安に寄り添いたいと、石川県内の支援グループが同県能登町柿生に保養の家「じんのびーと」をつくった。空き家を利用した家では、今月から受け入れが始まっている。三十日には福島市の一家が保養に訪れ、放射性物質の影響を気にせずに能登の里山を楽しんだ。 

「じんのびーと」は「のんびり」を意味する能登の方言から名付けた。

三年前から県内で保養キャンプを開く金沢市の市民グループ「ふくしま・かなざわキッズ交流実行委員会」の代表枡野正博さん(60)が、一年中利用できて地元住民とも交流できる拠点をつくろうと発案。今年二月に所有者から無償で空き家を借りて開設した。

山あいの林に囲まれた木造二階建ての古民家は十部屋以上もあり、そばには田んぼや畑もある。今月初めの大型連休に初めて福島の四家族が滞在した。

今回、福島市から訪れた団体職員押山謙司さん(48)一家もその時の一組。「じんのびーと」が気に入り再訪した。小学二年の長男祐太君(8つ)は、保養キャンプで知り合った石川県野々市市の子どもたちと近くの竹林にタケノコ探しに何度も飛び込んだ。謙司さんは「遠くまでは行くなよー」と笑顔で見送り、家の裏手の田んぼへ草刈りに。母親の靖子さん(40)は自ら調理したタケノコを庭先に広げたござの上でみんなと食べて、「あー幸せ」とつぶやいた。枡野さんは「そう言ってもらえるのが、幸せだわ」と応えた。

連休中には思い思いに滞在を楽しむ家族らに、地元住民からみその差し入れも。応援が広がる様子に、枡野さんは「場所があるから化学反応も起きる。みんながやりたいことをやれるのが、一番の保養」と喜ぶ。

事故から四年が過ぎて福島県内の除染は徐々に進み、外遊びをする子どもも増えた。保養を疑問視する声も出てきている。

石川県内は保養の受け入れ組織が八団体以上に増え、連絡会「3・11こども石川ねっと」で、継続に向けた意見交換もしている。枡野さんは「何かの意見に偏ることはしたくない。ただ、放射線に不安を抱く福島の人と一緒によりよい方法を考えたい」と語る。

「じんのびーと」の庭先で和気あいあいと昼食を取る押山靖子さん
(右から2人目)一家ら=石川県能登町柿生で


線量測定の成果報告 国際放射線防護委が福島で集会


2015年5月31日 福島民報
http://www.minpo.jp/news/detail/2015053123149
 
東京電力福島第一原発事故を受けた国際放射線防護委員会(ICRP)の対話集会「ダイアログセミナー」は30日、福島市の杉妻会館で始まった。県内各地で開催しており、11回目。「測定し、生活を取り戻す」をテーマに、専門家や市民らが話し合っている。
 
ICRP委員や国内外の機関の関係者、福島高の生徒、市民らが参加。測定活動を実施している住民や行政の関係者が成果を報告した。
 
パネル討論では、マスコミ関係者らも加わり、放射線測定の課題などに意見を交わした。参加者から「最初は行政が発表する放射線の測定値が信頼できず、自分で測定して『うそはつかれていない』と納得できた」と測定することの重要性を指摘する意見が相次いだ。「ただ測るのではなく、データの意義をどのように理解してもらうか、その方策を考えることも必要だ」の声も出た。福島民報社から早川正也編集局次長が参加した。
 
対話集会は31日も開かれる。


福島/「放射線対策」テーマ 福島で京都大シンポ

2015年5月31日 福島民報
http://www.minpo.jp/news/detail/2015053123148
 
京都大原子炉実験所の原子力安全基盤科学研究シンポジウムは30日、福島市のパルセいいざかで始まった。
 
「福島の復興に向けての放射線対策に関するこれからの課題」がテーマ。初日は除染や外部被ばく、東京電力福島第一原発構内の諸問題について、専門家が研究や取り組みの成果を発表した。
 
福島第一原発の廃炉戦略を担っている原子力損害賠償・廃炉等支援機構(NDF)の山名元(はじむ)副理事長は、「福島第一原発の廃炉戦略と浜通りの復興への動き」をテーマに講演。廃炉作業の現状などを説明しながら、「廃炉で最後に重要になるのは廃棄物の問題だと思っている。最終処分するまでに、制度・技術面だけでなく社会との対話など、あらゆる問題が生じる」と指摘した。福島・国際研究産業都市(イノベーション・コースト)構想に触れ、「国際産学連携拠点構想に国内の研究者が高い関心を示しており、ぜひ実現させたい」と呼び掛けた。
 
シンポジウムは31日も開く。



[福島日報ダイジェスト] 「山形のコシアブラより129ベクレル」全国ダイジェスト5月11日

5月11日に発表された「食品中の放射性物質の検査結果について(第929報)」によりますと、福島県を除く27の自治体の検査結果から入手した放射性セシウムの検出検査結果2,889件のうち、国の定めた基準値100Bq/kgを超える数値が検出された検体は2件でした。その産地、品目、数値は次の通りです。

山形県最上町産の野生のコシアブラ2件から129Bq/kg、123Bq/kg

また、福島県から5月8日に発表された緊急時モニタリング検査結果によりますと、福島県内で実施された食品の放射性セシウムの検出検査216件のうち、国の定めた基準値100Bq/kgを超える数値が検出された検体は次の1件でした。

福島県田村市産の野生のゼンマイ 1件から198.2Bq/kg

以上、厚生労働省発表「食品中の放射性物質の検査結果について(第926報)」の要約でした。





[福島日報ダイジェスト] 福島食品モニタリングダイジェスト5月8日 

(フクシマンの福島リポート ameblo.jp/masa219koro/ からメルマガ登録できます。子ども全国ネット)
5月8日に福島県より発表された「農林水産物緊急時モニタリング検査結果」によりますと、郡山市、田村市、南会津町などで、農産物など130検体について放射性セシウムの検出検査が行われました。その結果、国の定めた基準値100Bq/kgを超える数値が検出された検体は次の1件でした。

田村市産の野生のゼンマイ1件から198.2Bq/kg

全体の約21%に当たる27件の検体から測定下限値を超える数値が検出されました。主な品目、産地。数値は次の通りです。

いわき市産の野生のウワバミソウ1件から33.9Bq/kg
猪苗代町産の野生のワラビ1件から26.12Bq/kg
喜多方市産の野生のタケノコ3件中の1件から215.1Bq/kg
下郷町産の露地栽培の原木シイタケ1件から19.4Bq/kg
西会津町産の野生のタラノメ1件から12.8Bq/kg
金山町産の野生のコゴミ1件中から12.5Bq/kg
いわき市産の野生のウド2件中の1件から12.3Bq/kg
いわき市産の野生のシドケ1件から11.8Bq/kg
昭和村産の野生のコゴミ2件から11.4Bq/kg、10.8Bq/kg
中島村産の野生のタラノメ1件から11.2Bq/kg
柳津町産の野生のワラビ1件から9.48Bq/kg

以上、福島県発表「農林水産物緊急時モニタリング検査結果」をダイジェストにしてお伝えしました。

詳しくお知りになりたい方は、福島県のHPより「ふくしま新発売」、厚生労働省 および、 郡山市のHPより「食品中の放射性物質の検査結果について」をご覧ください。









2015年5月28日木曜日




「住宅供与を打ち切らないで!」お母さんたちの悲痛な声を聞いて!



http://momsrevo.blogspot.jp/2015/05/blog-post_28.html






5月17日、「自主避難 住宅提供 終了へ」という見出しで、福島県が調整に入っているという報道がありました。


 5月21日には「自主避難 打ち切り案 自治体に意見求める」という報道もあり、福島県内の市町村と県の避難者支援課が協議していることも明らかになっています。


 それに対して、避難を続けたい、と願う方たちは、大きな不安を抱えて正式発表を待っています。そして、現在、さまざまな団体が署名活動を行い、抗議の声もあがっています。






 この逼迫した状況に対して、






 「そろそろ自立していいのではないか」






 という冷たい声が投げかけられます。


 


 しかし、この4年という避難生活で、うまく生活再建できた方もいれば、一方で、貯金を切り崩しつづけながら、ぎりぎりの二重生活を続けてきた方もいるのです。






 そもそも、東京電力からのごくわずかな定額賠償以外、区域外避難者には賠償がありません。母子で避難している場合は、二重生活の費用も重くのしかかり、「家を売ろうか」と考える方もいます。住宅供与だけが、唯一の経済支援だったのです。






 働こう、と思っても、避難先の保育園がいっぱいで働けない方もいれば、精神的に追い詰められてしまって日々の生活で精一杯という方もいます。






 「孤独な避難生活がつらくて、子どもと一緒に死のうと思った」






 とすら、打ち明けてくださる方がいる中、個々の状況も見ずに言い放たれる「自立」という言葉。そして、そういった方を、事実上、切り捨てる今回の「自主避難 住宅提供終了へ」の報道。ようやく慣れた暮らしを、再び壊すだけではなく、選択肢のない方にとっては「強制帰還」を意味します。






「私たちはチェスの駒じゃない」






北海道に中通りから母子避難した方の言葉です。自分の意思に関わらず、「2年後に出て行け」と言われる。そんなことが、本当にあっていいのでしょうか。






以下のコメントは、区域外避難をしているお母さんが、子どもを寝かせたあとに、一文字一文字、携帯やパソコンで打って送ってくださったものです。



「原発事故がなかったら、今頃、何をしていたかな・・・」


翻弄され続けた避難生活を思い返し、そう口にする方たちを、これ以上、追いつめないでほしいのです。

2015/05/30

与党プロジェクトチーム 復興へ第5次提言

2015/05/30 福島民報
http://www.minpo.jp/news/detail/2015053023124
 
自民、公明両党の東日本大震災復興加速化プロジェクトチームは29日、東京電力福島第一原発事故による居住制限、避難指示解除準備両区域の避難指示を平成29年3月までに解除するとした第5次提言を官邸で安倍晋三首相に提出した。安倍首相は被災者の自立に向けた取り組みを進める考えを示した。
 
提言を受けた安倍首相は「被災地の方々に寄り添い、復興を加速させるために全力を尽くす。未来に自分の人生を描くことができるよう、自立に向けた復興をしっかり進めたい」と述べた。政府は6月中に復興に向けた施策を決定する見通し。
 
自民党の額賀福志郎本部長は提言提出後、報道陣の取材に応じた。「政府が考えているより一歩先を読んだ提言をした。政府がしっかり受け止め対応することが、被災者の皆さんに安心感を与える」と強調した。
 
公明党の井上義久本部長は「(政府と与党が)一体となって(復興を)進めていくということが確認できた」と述べた。
 
提言では、居住制限、避難指示解除準備両区域の住民に対する東電の精神的損害賠償について、既に避難指示が解除された地域や今後解除される地域を含め、30年3月まで支払いを継続し、同月をもって一律で終了するとしている。





「帰還 押しつけ」 憤る被災者 除染途上…高線量も


2015年5月30日 東京新聞
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2015053002000141.html


「この道は除染されたが溝や周囲の原野は除染されず放射線量は高い」と
農道わきの溝を指さす菅野秀一さん(手前)=福島県南相馬市で

 


















福島第一原発事故による福島県の「避難指示解除準備区域」と「居住制限区域」を解除するよう求める与党の提言に、避難者らは「帰還の押しつけになる」と不安を隠さない。専門家は「避難継続と帰還のどちらの選択も支援する政策が必要だ」と訴える。

■福島・南相馬
 
「避難勧奨は解除された。でも子連れで帰ってきたのは一軒しかねえんだ」
 
福島県南相馬市原町区高倉地区の菅野(かんの)秀一区長(74)はため息をつく。農道わきの溝は除染がまだ。除染した家の玄関先や庭でも、雨どいの近くなどで線量が再び上がっている。未除染の近くの山や原野から、木の葉や土ぼこりが風で飛んでくる。それが雨で流れて集まる場所だという。「そんな場所が生活圏のあちこちにある。これから避難指示が解除される区域でも同じことは必ず起きる」
 
南相馬市では、市北西部で局所的に線量が高くなった「特定避難勧奨地点」の指定が昨年末に解除された。百四十二地点で百五十二世帯が対象だった。東電からの一人月十万円の慰謝料も三月に打ち切られた。「解除の先例モデル」だが、世帯の六割は避難先から今も戻らないという。
 
国が解除に踏み切った根拠は、昨夏の調査結果だ。「指定基準の年間被ばく線量二〇ミリシーベルト(空間線量毎時三・八マイクロシーベルト相当)を下回った」と説明するが、測ったのは各世帯で玄関先と庭の二カ所だけだった。ところが菅野さんによると、国が判断対象としなかった雨どいの出口や排水溝の周りは今でも毎時五マイクロシーベルトを超える。配水池の周辺でも一〇マイクロシーベルトを上回るという。
 
「そもそも解除基準の年間被ばく二〇ミリシーベルトは、原発作業員の上限(五年間で一〇〇ミリシーベルト)に匹敵し高すぎる。国は先に結論ありきで帰還を押しつけている」

■首都圏
 
与党の提言は、東電による一人十万円の慰謝料も一八年三月に打ち切る内容だ。浪江町の居住制限区域から、東京都江東区の国家公務員宿舎「東雲(しののめ)住宅」に夫(86)と避難する女性(80)は「帰りたくても帰れない。ここに住めず、慰謝料もなくなったら困る」と心配する。
 
収入は年金だけで、二人で月二十万円の慰謝料を生活費に充てる。四月に自宅に一時帰宅すると、柱はネズミにかじられ、雨漏りしていた。玄関前の空間線量も毎時四・一マイクロシーベルトで、避難指示基準を超えていた。再び暮らすのが難しいと覚悟し、国の事業で自宅を解体することに決めている。
 
だが避難指示が解除されれば自主避難の扱いとなるので、今は無償で暮らす東雲住宅からも出て行かなければならない可能性もある。「日々の生活ができなくなるかも」と漏らした。



5/31大阪/第62回日本科学史学会年会シンポジウム(一般公開) 「原発事故後の放射線健康影響問題 ~福島県での小児甲状腺がん多発とチェルノブイリの歴史的教訓~ 」


日時:2015年5月31日(日)14時半~17時   
場所:大阪市立大学・杉本キャンパス内・学術情報総合センター1階(D会場)
http://historyofscience.jp/wp-content/uploads/2015/04/2015osaka_campusmap.pdf
シンポのみ参加の場合、資料代500円(当日、1階の学会受付にて徴収)

<シンポ開催趣旨>

2011年東日本大震災に伴う東京電力福島第一原子力発電所事故後、福島県が始めた県民健康調査における甲状腺検査によって小児甲状腺がんが多発していることが見えてきた。ところが、放射線の影響については、各種の委員会などに集う専門家たちから「放射線の影響とは考えにくい」などといった否定的な見解がいまだ表明され続けている。このような放射線被曝の影響についての論争的状況、また被災者に対する支援のあり方についてなど、どのように考え、対応したらよいのか、喫緊の課題となっている。
 
本シンポジウムは、このたびの原発震災をめぐって公表されている甲状腺がんや線量評価に関するデータについて批判的に吟味し、そして小児甲状腺がんにとどまらない、さまざまな健康影響をめぐるチェルノブイリ原発事故後の歴史的経験をふまえて、この論争的現状の意味を科学史・科学論的に考察、議論する。
 
まずはじめに、コーディネーターから問題の現況の確認と歴史的視野からの導入を行なったうえで、4名のパネリストの講演、2名のコメンテーターからのコメント、最後にフロアーからの質問やコメントも受ける予定である。

<シンポジウム・プログラム>
14:30 コーディネーター 柿原泰(東京海洋大学)
     趣旨説明イントロダクション
14:45 吉田由布子(「チェルノブイリ被害調査・救援」女性ネットワーク)
    「チェルノブイリ原発事故による健康影響を巡る29年の歴史を概観する」
15:10 山内知也(神戸大学)
    「東京電力福島第一原発事故後に福島県内で多発している小児甲状腺がんの特徴」
15:35 瀬川嘉之(高木学校)
    「UNSCEAR2013 年報告書の評価について~子どもに対する甲状腺吸収線量評価を中心に~」
16:00 藤岡毅(同志社大学)
    「被害の実相を直視しない線量至上主義は、現代版ルイセンコ主義である」
16:25 コメント塚原 東吾(神戸大学)/瀬戸口 明久(京都大学)
16:45~17:00 総合討論

2015/05/29

棚田の学校:命と社会を学ぼう 元小学校教諭・安岡正彦さん、山口・油谷に来月開校

2015年05月29日 毎日新聞 西部夕刊
http://mainichi.jp/edu/news/20150529ddg041100006000c.html

北九州市門司区の元小学校教諭、安岡正彦さん(60)が、山口県長門市油谷(ゆや)の棚田で米や野菜を育てながら命や社会について学ぶ「もう一つの学校」を開く。その名も「油谷尋常高等農業小学校」。拠点となる宿泊施設も響灘に沈む夕日が見える棚田跡に自ら建築中で、6月中旬の田植えから1年目の「授業」を始める。

農業小学校は元々「肥後の石工」「一つの花」などの作品で知られる児童文学者の故・今西祐行(すけゆき)さんが28年前に神奈川県の山村に開いた。不登校や校内暴力、いじめなどが社会問題化する中、都会の親子が月に1、2回通ってきて地元の子と共にお年よりの手ほどきで農作業に汗を流しながら仲間を作り、生き方を学ぶ場となっていた。

昨年3月まで北九州市の小学校で教えてきた安岡さんは、教科書に載った「一つの花」を教材に戦争体験者の聞き取りを子どもたちと行うなど平和教育に力を注いだ。その過程で知った今西さんの生き方に共鳴し、棚田の風景にほれ込んで通っていた油谷の耕作放棄地を借り、6年前から週末を利用して米や野菜を作ってきた。

担任した児童らを連れてきて芋掘りさせたり、油谷の僧侶に大根の寒漬け作りを教わり、学校のベランダで種から育てた大根を3カ月間干して漬け込むまでの全過程を子どもたちに体験させたり。一昨年には放射能を心配せずに思いきり体を動かしてほしいと、油谷住民の協力で福島県の小学生5人を4泊5日の保養キャンプに招待した。子どもたちの生き生きとした姿に触れる度、今の学校では学べないものを学ぶ「もう一つの学校」への思いが募り、定年まで1年残して昨春退職し、開校に向けて走り出した。

安岡さんがプロの手も借りながら自分で建てている宿舎は木造平屋。24畳の広間、8畳の土間にいろりやまき風呂付きで、今西さんが開いていた農業小学校の校舎名と同じ「耕人舎」と命名した。ここを拠点に、農家に提供してもらった棚田や耕作放棄地に米やソバ、芋や豆、野菜などを植え付け、草取りし、収穫して料理し、食べるまでを体験してもらう。夏には福島の子どもたちを招いて保養キャンプもする。

退職前、希望して貧困世帯の多い学校に勤務してきた安岡さんは、親から満足に食事を与えてもらえない子を毎日家まで迎えに行ったりしていた。今も連絡を取り合うそんな教え子たちにも声をかけるつもりだ。

「ここに来ると、学校では絶対見られない笑顔を浮かべ、みんな『また来たい』って言うんです。いろんな大人や子どもが集い、種から自分で育てたものを食べる喜びを味わいながら、命や社会のあり方を体で考える場にしたい」

「授業料」は大人年間5000円、子ども2000円。作業ごとの「開校日」はメールなどで知らせる。「生徒」は耕人舎に無料で泊まれ、収穫物を持ち帰れる。連絡先は090・9496・3698。




福島/無償提供の延長要求 県に神奈川の避難者ら

2015年05月29日 毎日新聞 地方版
http://mainichi.jp/area/fukushima/news/20150529ddlk07040139000c.html
 
原発事故で福島県から神奈川県に避難した避難者や支援者でつくる市民団体「避難・支援ネットかながわ」は28日、仮設住宅と民間アパートなどを利用した「みなし仮設」を無償提供する期限について、来年3月末までの期限をさらに延長するよう求める要求書を福島県に提出した。

要求書では、国や県、避難者を受け入れる自治体に対し、避難指示区域外から避難した自主避難者も含めた全ての避難者に対し、住宅の無償提供の長期化や住み替え条件の緩和を求めている。

同団体は、昨年8月〜12月末までに無償提供期間の延長を求める1万529人分の署名を集め、ネット署名を除く9826人分を衆参両院に請願署名として提出。他の支援団体も提供期間の延長を求め、県に対し延べ5万人を超える署名を提出している。

県は仮設住宅やみなし仮設の無償提供の期限について、災害救助法に基づき国と協議しながら2013年4月以降1年ごとに延長している。

社説/福島・避難解除 故郷で暮らせるのか

2015年5月29日 中日新聞
http://www.chunichi.co.jp/article/column/editorial/CK2015052902000118.html

東京電力福島第一原発事故による避難指示を大幅に解除するように求める提言を自民党がまとめ、近く政府に提出する。スケジュールを示すことは大事だが、「切り捨て」になってはいけない。

自民党の東日本大震災復興加速化本部がまとめた第五次提言は、福島県内の原発事故被災地について(1)原発事故による「居住制限区域」と「避難指示解除準備区域」を二〇一七年三月までに解除(2)精神的賠償を一八年三月で打ち切る(3)事業再開と生活再建へ集中的な支援-などを求めている。

提言では汚染がひどい帰還困難区域を除外。居住制限、避難指示解除準備の両区域はすべて一七年三月までに解除する。ここには事故前、五万五千人が住んでいた。

精神的賠償の打ち切り時期を一律として、早期に解除された地域を含めて公平に扱うとしたのは評価できる。終わりが見えない避難生活だけに、スケジュールが示されることに納得する人もいる。

避難指示解除は、一四年の田村市都路地区を皮切りに実施されている。だが、先行地域では住民の半数も戻っていない。

今回は原発に近い地域や、空間放射線量が高い地域が含まれる。住民の中には、放射性物質が環境中に放出されるような事故が再び、起きるのではと心配する人もいる。安心して子育てや農業を再開できる環境とは言い難い。

問題はほかにもある。住宅は改修するか新築しないと住めないことがほとんどだ。住民の戻りが遅いため、商業施設は再開が難しいなどだ。提言が書くように「事業再開と生活再建への集中的支援」が必要だ。

被災者が全員、故郷に帰るわけではない。避難先で新しい仕事に就いた人もいる。避難指示解除後の支援も、帰還する住民に偏らず、様子見の人も、移住を選択した人にも等しく及ばせたい。除外された帰還困難区域の人口は約二万四千人だった。この人たちへの支援も続けなければならない。

賠償問題が決着すれば、子育て世代の多くは避難先に流出し、急激な人口減と高齢化が起きると予想されている。すでに避難指示が解除された地域を含めると、避難区域が設定された自治体は福島県内の十二市町村に及ぶ。その復興には、従来のようなハード整備では不十分だ。個人個人で異なる住民のニーズをくみ取る仕組みなど、ソフト面も大事だ。これまで以上の知恵と資金が求められる。

子ども・被災者支援議員連盟より/住宅支援の打ち切りをしないよう、内閣府に申し入れしました


2015年5月29日
http://goo.gl/dNWC6z


本日、川田龍平、福島瑞穂、徳永エリ各参議院議員及び小宮山泰子衆議院議員の4名にて、
内閣府の松本洋平大臣政務官を訪ね、下記の申し入れを行いました。


2015年5月29日
内閣府特命担当大臣(防災担当) 山谷えり子 殿

子ども・被災者支援議員連盟 
幹事長 川田龍平

原発事故避難者への仮設住宅等の供与に関する申し入れ


当議連は、「子ども・被災者支援法」を立案した超党派の国会議員の集まりです。同法発議者として、同法の理念と目的を実現するために、これまでにもたびたび政府に対して申し入れを行ってきたところです。このたび、原発事故避難者への仮設住宅等の供与について、以下の通り、申し入れます。

     記

1.     政府は、福島県との協議を早急に行い、現在2016年3月末までとなっている原発事故避難者へのみなし仮設住宅を含む仮設住宅等の供与期限を速やかに延長すること。


2.     上記の供与期間の延長においては、2017年3月末をもって、避難指示区域外からの避難者に対する供与を打ち切る方針としないこと。


3.     政府は、子ども被災者支援法第9条が、移動先における住宅の確保に関する施策について必要な措置を講ずるものとすると定めていることに鑑み、福島県内外の避難者の避難先での住宅問題について、直ちに十分な実態調査を行い、仮設住宅等の供与期限の延長及び新たな立法措置を含む今後の住宅政策に反映させること。


以上



OurPlanetTVより/「住宅援助打ち切らないで」〜自主避難者ら涙の訴え


http://www.ourplanet-tv.org/?q=node/1923

東京電力福島第一原発事故で、避難指示を受けていない「自主避難者」の住宅支援について、再来年度以降の打ち切りが報道されて以降、連日のように、自主避難者らが福島県や国への申し入れを行っている。29日は、福島から東京や京都に避難している被災者が、国や福島県の担当者と面談し、支援延長を訴えた。福島県は毎年、遅くとも5月までに支援継続を公表してきましたが、今年は6月にずれこむことになり、避難者らの不安は増大している。
 
この日の申し入れをよびかけたのは、福島県から東京へ避難している被災者らでつくる「キビタキの会」。福島県や国に支援延長を要望してきた京都や神奈川の避難者も加わり、約20人が、福島県、内閣府、復興庁、東京都の担当者らと面談した。
 
南相馬市から横浜へ避難した唯野久子さんは、「悲しみに苦しみ、ぎりぎりの毎日をおくっている。こんなに訴えても打ち切るというなら、路頭に迷えっていうのですか」と泣きながら語った。「キビタキの会」の代表で、双葉郡葛尾村から武蔵野市へ避難してきた小島ヤス子さんは、「復興というのは、人を集めることではなく、放射能が無くなり故郷が戻って、人間が住めることが本当の復興。政府と戦い、本当の復興をしてください」と訴えた。福島県 避難者支援課の豊田主任主査は、「国と協議している段階としか言えない」と繰り返し述べた。






茨城/原木シイタケの線量公表求める 土浦市に市民の会

(原木シイタケとタケノコに限って公表しないのは、食の安全を守ろうとする時に、まるで逆行する施策です。「すべてが低線量と思われ」などというのは言い訳でしかなく、高線量のものを公表しないための言い逃れにしか聞こえないでしょう。子どもたちの食の安全を守るためにも、公表して頂きたいです。子ども全国ネット)

2015年05月29日 毎日新聞  地方版
http://mainichi.jp/area/ibaraki/news/20150529ddlk08040040000c.html

土浦市の市民グループ「土浦まちづくり市民の会」(共同代表・高村義親さん、長坂慎一郎さんら約60人)は27日、中川清市長に放射性物質の汚染対策に関する要望書を手渡した。同会は、市民が市に持ち込んで放射線量測定を依頼した原木シイタケ、タケノコの線量結果の公表など8点を求めている。

2011年3月の東京電力福島第1原子力発電所事故の影響で、同市は国の「汚染状況重点調査地域」に指定されている。同会は11年10月から市内や周辺の個人宅や公園など約60カ所の線量を独自に測定し、これまで報告書を2冊発行した。

市によると、市は市民から持ち込まれた農作物の放射線量測定を実施し結果を公表しているが、国が出荷制限している原木シイタケ、県が出荷自粛しているタケノコは「測定結果にばらつきがあり、低線量が出た場合、すべてが低線量だと思われ、高線量の作物を食べてしまう危険性がある」などとして結果を公表していない。これに対し、同会は「土浦の状況が分からない。市民の不安を払拭(ふっしょく)するには全ての品目の測定値を公表すべきだ」と要望している。


原発自主避難 危ぶまれる住宅支援「お母さん、ここを追い出されるの?」

2015年05月29日 田中龍作 BLOGOS
http://blogos.com/article/113700/

この国では加害者の責任は問われないのだろうか。原発事故による放射能を逃れて自主避難している住民への住宅支援が2016年度末で打ち切られそうなのだ。

自主避難者とは、政府の避難指示区域外だが、線量が高いことなどから子供の健康などを考えて他の地域に避難した住民のことだ。県外への自主避難世帯は1万3,758戸(ジャーナリスト鈴木博喜氏が福島県避難者支援課より取材=2014年2月末現在)。災害救助法に基づき行政が住宅費を支援してきた。

1年ごとに支援を延長してきたのだが、福島県は2016年度末(2017年3月)で打ち切ることを決めたもようだ。一部報道機関が伝えた。自主避難者にとっては死活にかかわる決定だ。住宅支援が打ち切られれば、福島に帰らざるを得ないからだ。さりとて子供の健康を考えると放射線管理区域に相当する場所に帰るわけにはいかない。

「国って何なんでしょうね。みんなで路頭に迷えって言うんですか?」。南相馬市から横浜市に避難している女性は泣き崩れた。
「(打ち切りを決めたとする)報道は本当か?」「延長できないのか?」・・・東京と京都に住む自主避難者がきょう、国会内で行政と交渉を持った。(主催:キビタキの会※)

行政側は内閣府、復興庁、福島県東京事務所、東京都が出席した。

いわき市から都内に避難している女性は「子供(8歳)が『おかあさん、いつここを追い出されるの?』と夜起きて聞くんです。どうしてそんな酷い事をするんですか?助けてください。延長してください」と声を震わせながら語った。

葛尾村出身の高齢女性は県への怒りをぶちまけた―

「福島県は全員避難しなければ。命令されても帰らない。本当に子供を守ろうと思ったら福島県には住めませんよ。福島県はどうして皆で立ち上がらないんですか」。彼女は声を荒げた。

避難者たちは窮状を伝えた後、行政側の対応を聴こうとした。だが行政はマイクを押し付け合い、責任を逃れようとした。

避難地域・地点でさえ力づくで解除する国。避難指示をしていない自主避難者にはまるで当然であるかのように帰還を迫る。東京オリンピック(2020年)までに原発事故避難者をゼロにしてしまいたい安倍政権の思惑が透けて見える。

参院復興特別委の山本太郎委員が駆けつけ、政府側に迫った―「自主避難者が担当大臣か知事と直接話す場を設けてくれませんか? (住宅支援は)タイムUPで16年度末で打ち切りですかね?」

政府の役人は何も答えなかった。

「自殺しろってことですかね」。京都市に子供2人と避難している母親の言葉が、役人たちの背中に刺さった。

  ◇
※キビタキ:
福島県の県鳥


2015/05/28

千葉/福島第1原発事故 指定廃棄物「処理候補地撤回を」 千葉の住民団体、宣言を採択

2015年05月28日 毎日新聞  地方版
http://mainichi.jp/area/chiba/news/20150528ddlk12040046000c.html
 
東京電力福島第1原発事故に伴う指定廃棄物の県内分の処分場候補地として、国が千葉市中央区の東電千葉火力発電所の敷地を選定したことを受け、住民団体「県放射性廃棄物を考える住民連絡会」(半沢勝男代表)は26日夜、同区で集会を開き、環境省に候補地の白紙撤回を求めていく宣言を採択した。

集会には地元住民ら約280人が参加した。半沢代表は、国の対応について「市民の意向を聞こうとしていない。まず住民の意見を聞くべきだ」と批判した。また、放射能の問題に取り組むNPO法人の代表は、東日本大震災で市原市内の石油コンビナートで爆発・炎上事故が起きたことから、首都直下地震に襲われれば同発電所も被害に見舞われる危険性を指摘した。

参加者からは、子どもの健康への影響を懸念する声のほか、「液状化の被害を受ける恐れがある場所を候補地とするのはひどい選択だ」などの意見が出た。

採択された宣言は今後、森田健作知事と熊谷俊人千葉市長、国に提出する。

長野/木島平産コシアブラ 基準上回るセシウム

2015年5月28日 信濃毎日
http://www.shinmai.co.jp/news/20150528/KT150527FTI090029000.php

県林務部は27日、下高井郡木島平村のコシアブラ1検体から、国の基準値(1キロ当たり100ベクレル)を超える1キロ当たり140ベクレルの放射性セシウムを検出したと発表した。県は22日、同村産のコシアブラ3検体を調べて基準値を下回る放射性セシウムを検出したと発表。その際は食べても問題ないとしたが、「安全が確保できない」として同村産のコシアブラの採取、出荷、摂取の自粛を呼び掛けた。

18日に採取し、県環境保全研究所(長野市)で調べた。

県内で山菜から基準値を超える放射性セシウムを検出したのはこれで計5市町村。これまでに長野市、中野市、北佐久郡軽井沢町、下高井郡野沢温泉村のコシアブラから基準値超のセシウムが検出され、政府の原子力災害対策本部が自治体や関係事業者らに出荷制限を要請するよう県に指示。軽井沢町ではタラノメやゼンマイからも検出され、県が採取、出荷、摂取の自粛を呼び掛けている。

日弁連/区域外避難者への避難先住宅無償提供の終了に反対する会長声明

http://www.nichibenren.or.jp/activity/document/statement/year/2015/150528.html


福島第一原子力発電所事故後、避難指示を受けずに避難した区域外避難者に対する避難先住宅の無償提供について、福島県が2016年度で終える方向で市町村と協議しているとの報道がなされた(2015年5月17日付け朝日新聞、同21日付け読売新聞、同26日付け毎日新聞)。

当連合会は、復旧復興の主体は被災者・原発事故被害者であり、復旧・復興が憲法の保障する基本的人権を回復するための「人間の復興」であるとの認識の下、支援活動を継続してきた。すなわち、区域の内外を問わず事故以降1年間の追加被ばく線量が1ミリシーベルトを超えることが推定される地域の住民には避難の権利を認めて必要な支援を求めるとともに(2013年10月4日付け「福島第一原子力発電所事故被害の完全救済及び脱原発を求める決議」)、原発事故による避難者に対する住宅提供の期間について1年ごとに延長する現在の災害救助法に基づく支援自体を改めて、これを相当長期化させ、避難者の意向や生活実態に応じて更新する制度等の立法措置を求めてきた(2014年7月17日付け「原発事故避難者への仮設住宅等の供与に関する新たな立法措置を求める意見書」)。

仮に、区域外避難者への避難先住宅の無償提供を2016年度で一律に打ち切るとするのであれば、到底看過することはできない。

福島県が2015年4月27日に発表した最新の避難者意向調査によれば、区域外避難者の58.8%が応急仮設住宅での避難生活を余儀なくされており、46.5%が入居期間の延長を求めている(前年度から2.5%増)。延長を求める理由として、58.3%が「生活資金の不安」を、56%が「放射線の影響に不安」をあげ、「よく眠れない」「何事も以前より楽しめなくなった」という心身の不調を訴える回答も増加している。

区域外避難者は損害賠償においても厳しい立場に置かれていることを踏まえれば、本来、上記の意向調査に基づき区域外避難者の実情に応じた追加の支援策が図られるべきであるが、区域外避難者への住宅無償提供の費用が国から東京電力に求償されていないと報道される(2015年4月4日付け毎日新聞)など、区域外避難者は、賠償と支援策の両面で厳しい状況に置かれている。

このような状況下で、国や福島県が、2016年度で避難先住宅の無償提供を終えるとすれば、避難生活を余儀なくされた被害者に対し間接的に帰還又は移住を強制する結果となりかねず、とりわけ区域外避難者に対する一人ひとりの避難・滞在・帰還のいずれの選択も尊重する人間の復興の理念に真っ向から反するおそれがある。

したがって、当連合会は、福島県に対し、区域外避難者への避難先住宅無償提供を2016年度で打ち切る方針を撤回し、長期の住宅提供期間延長を求めるとともに、政府に対し、上記延長による費用を東京電力に求償する(子ども被災者支援法第19条)ことで国庫負担を継続し、災害救助法に基づく支援を改め、被災者の意向や生活実態に応じて更新する制度の立法措置を講ずるよう、重ねて求める。


  2015年(平成27年)5月28日
日本弁護士連合会      
 会長 村 越   進 



福島原発事故:応急仮設住宅の延長求める 日弁連声明
2015年05月28日 毎日新聞 
http://mainichi.jp/select/news/20150529k0000m040047000c.html
 
東京電力福島第1原発事故による自主避難者に無償で提供されている応急仮設住宅を2016年度末で打ち切る案が出ていることについて日本弁護士連合会(日弁連)は28日、この案を撤回し長期の提供延長を求める会長声明を発表した。

声明は、避難指示区域外からの自主避難者は東電による賠償が少額で住宅支援以外にほとんど行政支援がなく厳しい状態に置かれていると指摘。応急仮設住宅のうち公営住宅や民間賃貸住宅の空き部屋を使った「みなし仮設住宅」の家賃を巡り東電が自主避難者分の支払いに難色を示したため国が東電に請求(求償)していない点を問題視。「求償することで国庫負担による提供を延長すべきだ」などと主張している。

福島県が4月に発表した避難者意向調査によると、自主避難者の58.8%がみなし仮設などの応急仮設住宅に住んでおり、46.5%が延長を希望している。




6月6・7日夏の相談会のブース参加団体一覧(44団体で確定!)

(うけいれ全国から夏の保養相談会についてお知らせがありました。子ども全国ネット)


2015年夏「ほよ〜ん相談会」
(原発事故被災地からの保養と移住の相談会)

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 6月6日(土)13:30-17:00
 浜通り相談会(いわき)
 会場:いわき市生涯学習プラザ
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 6月7日(日)11:00-15:00
 中通り相談会(二本松)
 会場:二本松市市民交流センター
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*夏休みの保養プログラム(子どもキャンプ、親子キャンプ、ホームステイ)
*障がいのある子ども、乳幼児もさんかできる保養
*これからの将来(学校、仕事、移住)について
*お子さんの健康相談に専門家が対応

 参加無料、予約不要、お気軽にお越しください。
 先着で、北海道と山口からの野菜のプレゼントがあります。
 宮城県、栃木県、茨城県、山形県、岩手県などからも大歓迎です。

主催:311受入全国協議会(うけいれ全国)
協力:いわきの子どもを守るネットワーク、Earth Angels、かふぇぷらす郡山、
   hand to hand project kawamata、いわき放射能市民測定室たらちね、
   沖縄・球美の里、とちの実保養応援団、銀河のほとり
後援:福島県、福島県教育委員会、いわき市、いわき市教育委員会
   二本松市、二本松市教育委員会、川俣町、川俣町教育委員会

ブース参加予定団体数:北海道から沖縄まで44団体!!
(保養・移住の受け入れが42団体、健康相談が2団体)
 団体一覧は、以下のページでご確認ください。

問い合わせ:090-3390-9946(うけいれ全国 みかみ)
  ukeire.soudan@gmail.com(うけいれ全国 早尾)


6月6・7日の相談会へのブース参加予定の団体が最終的に確定しました。
なんと44団体にもなります。過去最高のブース数になります。
たくさんの団体が全国から集まってくださること、感謝いたします。
運営スタッフに入る団体も加えると、50団体以上が関わります。


【開催情報】
http://311ukeire.net/cms/夏の相談会(667)のチラシが完成しました/

   *    *

【ブース参加団体】
みみをすますプロジェクト[北海道]
かみしほろ5000本のひまわりの会[北海道]
ほっこりプロジェクト[北海道]
生活クラブ生活協同組合[北海道]
大沼・駒ヶ岳ふるさとづくりセンター[北海道]
札幌協働福祉会「山の家きょうどう」[北海道]
福島の子どもたちを守る会・北海道[北海道]
フクとま[北海道]
福島の声に耳をかたむけるプロジェクト[北海道]
被災者支援ネットワーク・むすびば十勝[北海道]
1000人で支える子ども保養プロジェクト[秋田]
TEAM毎週末みんなで山形[山形]
Earth Angels[福島・二本松]
ライフケア[福島・二本松]
森の遊学舎/こめらの森・南会津[福島・南会津]
カラッポの家[埼玉]
福島の子ども保養プロジェクト@練馬[東京]
福島キッズドルフィンキャンプ[東京・御蔵島]
日本YWCA[東京・全国]
神奈川県ユニセフ協会[神奈川]
子どもたちを放射能から守る伊豆の会[静岡]
いのち・むすびば[山梨]
山梨・まほろば[山梨]
まつもと子ども留学基金[長野]
ふくしま・かなざわキッズ[石川]
夏休みこども演劇合宿inこまつ[石川]
ふくしまっ子チャレンジスクール[石川]
殿下被災者受入委[福井]
おいでん!福島っ子!運営委員会[愛知]
KIプロジェクト[岐阜]
ふくしまいせしまの会[三重]
びわこ☆1・2・3キャンプ[滋賀]
能勢農場林間学校[大阪]
心援隊[大阪]
宝塚保養キャンプ実行委員会[兵庫]
東はりま保養キャンプ運営委員会[兵庫]
さよなら原発ママパパ美作ネットワーク[岡山]
nina神石高原[広島]
福島〜山口いのちの会[山口]
福島の子どもたち香川へおいでプロジェクト[香川]
アースウォーカーズ[宮崎・ほか]
沖縄・球美の里[沖縄]
こころとからだの相談室
快医学手当て隊

    *

【スタッフ参加】(ブース参加団体との重複を除く)
リフレッシュサポート
いわきの子供を守るネットワーク
いわき市民放射能測定室「たらちね」
Earth Angels
hand to hand project kawamata
コヨット
かふぇぷらす郡山
とちの実保養応援団
絆の架け橋ネットワーク
ふくしま連携復興センター





OurPlanetTVより/「帰還か定住か」〜都が避難者の相談拠点


http://www.ourplanet-tv.org/?q=node/1922













東日本大震災と東京電力福島第1原発事故により都内に避難している人を対象に、東京都は27日、飯田橋に「都内避難者相談拠点」を開設した。相談員を配置し、住まいや仕事など避難者が抱える悩みの相談に応じる。都の復興支援対策部 川合部長は訓示で、「今後、災害公営住宅等が一気に立ち上がる。避難者が帰還と定住の選択を迫られる。こういった悩み事に個別具体的に答えていきたい」と話し、主に住まいの問題について取り組んでいくことを示した。
 
都は「都内避難者相談拠点」に、東京都社会福祉協議会から相談員2人を配置して、平日9時30分から17時まで対応する。電話(03-5946-8655)での対応後、希望者には相談室で面談する。弁護士や医療関係者による専門的な相談会も実施する予定だ。
 
現在、都内の避難者数は約7400人。都が今年2月から3月にかけて行ったアンケート調査(1144世帯が回答)では、生活で困っていること、不安なことのトップは「住まい」(62.2%)、「避難生活の先行きが不明」(45.6%)、「生活資金のこと」(43.5%)と続く。














今後の生活については、「都内で定住を考えている」は63.3%、「地元県内に戻りたい」(帰還)は25.2%、「地元以外の他の道府県への移住」は11.5%となっている。

都の避難者支援課の佐藤課長は、OurPlanetTVの取材に対して…

続きは↓
http://www.ourplanet-tv.org/?q=node/1922

5/30 新潟/小豆川先生講演会「放射線測定のはなし」

小豆川先生講演会「放射線測定のはなし」 - 放射能と環境を考える会 http://blogs.yahoo.co.jp/radieco/13127449.html

5月30日(土) 新潟市 万代市民会館4階大研修室


3.11後、環境や食品に含まれる放射性物質を測定し続けていらっしゃる東京大学大学院総合文化研究科助教授の小豆川勝見(しょうずがわかつみ)先生をお迎えして、放射線測定についてお話をしていただきます。

第一部では、子どもたちのために簡単なワークショップをしていただきます。(実際に行われた小学校での授業はこちら→http://user.ecc.u-tokyo.ac.jp/users/user-10609/

第二部では、事故から4年経った今、放射性物質による汚染状況はどうなっているのかを具体的にお話していただきます。(関連記事→http://toyokeizai.net/articles/-/62075?page=3

2015年5月30日(土)
第一部13:30~14:30 親子ワークショップ
(要申込み、参加費:大人300円、子ども200円) 

第二部15:00~17:00 講演(参加費:500円)

万代市民会館4F大研修室(新潟市中央区)

 http://www.city.niigata.lg.jp/chuo/shisetsu/manabi/shiminkaikan/bandai/annai.html
(駐車場はありませんので、公共交通機関、または近隣の有料駐車場をご利用ください)


第一部は、事前の申込が必要です。お名前と大人と子ども、それぞれの人数をお知らせください。第二部も、準備の都合上、できるだけ事前の申し込みをお願いします。

申し込み・お問い合わせ
 放射能と環境を考える会 http://blogs.yahoo.co.jp/radieco/13127449.html








 


5/31 大阪/講演会 6/7上映会 高槻・市民放射能測定所

(高槻市民放射能測定所よりお知らせいただきました。)

5月28日(木)10:00~夕刻 あんふぇす@アルプラザ高槻

安全な食品の販売と原発/放射能情報
http://save-life-action.org/5-21-2015-2.html


5月31日(日)14:00~ 高槻・市民放射能測定所開設2周年

”内部被ばく”を考える講演会・学習会 守田敏也さん
岩波ブックレット「内部被曝」を矢ヶ崎教授とともに書かれたジャーナリストです。専門的な話を平易な言葉で説明されていて、非常にわかりやすい講演です。
ご参加、お待ちしています。資料代500円。

http://takatsuki-sokuteisyo.blog.so-net.ne.jp/2015-05-01


 6月7日(日)18:00~21:10 「日本と原発」上映会
http://save-life-action.org/5-15-2015.html

高槻周辺の生徒会有志がたかつき保養キャンプのチャリティライブやボランティア募集を始めました。一般の方もご参加ください。
 http://save-life-action.org/5-18-2015.html

高知/四万十市と高知市で「海の放射能汚染を考える」講演


2015年05月28日 高知新聞
http://www.kochinews.co.jp/?&nwSrl=338506&nwIW=1&nwVt=knd

NPO法人「ピースデポ」(横浜市)副代表で海洋学者の湯浅一郎さん(65)=東京都小金井市=が5月30日に高知県四万十市で、31日に高知市で「海の放射能汚染を考える」と題して講演する。

湯浅さんは東北大学大学院で海洋物理学を学び、1975年から2009年まで産業技術総合研究所中国センター研究員を務めた。この間、広島県呉市に在住して瀬戸内海の環境保全について研究。福島第1原発事故による海への影響を解析した「海の放射能汚染」などを著している。

講演では、国や東京電力が公開しているデータに基づいて海の汚染を説明するという。湯浅さんは「福島県沿岸の漁業者はいまだに操業を自粛している。伊方原発再稼働にも触れ、事故が起きれば四国の海にどんな影響が出るかも伝えたい」と話している。

講演は「脱原発四万十行動」と「グリーン市民ネットワーク高知」の主催。30日は四万十市右山五月町の四万十市社会福祉センター、31日は高知市本町4丁目の高知県人権啓発センターで、両日とも午後2時~4時45分。参加費は千円で、学生700円。問い合わせは、「脱原発四万十行動」の山本祐子さん(0880・34・0901)、「グリーン市民ネットワーク高知」の外京ゆりさん(090・9560・6507)へ。

原発事故・自主避難者への住宅無償提供「打ち切り」に反対――東京の3弁護士会が声明

2015年05月28日 弁護士ドットコム
http://www.bengo4.com/topics/3170/


2011年3月の東京電力・福島第一原発事故の後、福島県東部などから「自主的に避難した人」に対して、災害救助法に基づいて無償で行われている「住宅提供」を、福島県が2016年度で終了する方針だと報じられている。

こうした報道をうけ、東京弁護士会、第一東京弁護士会、第二東京弁護士会という東京にある3つの弁護士会は5月27日、福島県に対して、自主避難者への住宅無償提供を打ち切るという方針を「直ちに撤回するべき」と求める会長声明を連名で発表した。

声明は、東京都内にいる7424人の避難者(2015年4月16日時点・復興庁調べ)の中に、政府がした避難指示区域「以外」の地域から自主的に避難してきた人が数多く含まれていると指摘。「自主」避難者と呼ばれているといっても、「実際自ら望んでわざわざ避難生活を選んだ者はいない」「避難生活を選択せざるを得なかったという点では、避難指示区域からの避難者と本来変わるものではない」と述べている。

●「東電からの賠償は不十分」
こうした自主避難者の暮らしぶりについて、声明は「自主避難者の中には、仕事を失った者、子どもを転校させた者、家族が別れて生活している者などが多数存在する。その精神的・経済的負担は測りしれない」と説明。その一方で東電からの賠償が不十分なため、無償提供の住宅は「避難生活の重要な支えになっている」とした。

また、「無償提供を続ける限り、帰還が進まない」という意見があることについては、「帰還するか否かは被害者が自由に選択するべき」と反論。「被害当事者の意向を無視し、苦境に立たせることは復興政策ではなく、『避難する権利』などの人権侵害に他ならない」と述べている。

会長声明の全文はこちら

●原発事故による避難者に対する住宅無償提供終了に反対する会長声明
2015年05月27日

東京弁護士会   会長 伊藤 茂昭

第一東京弁護士会 会長 岡  正晶

第二東京弁護士会 会長 三宅  弘

東日本大震災以来、被災者に対する無償住宅提供は、災害救助法に基づき1年ごとに期限が延長されてきたところ、本年5月17日、朝日新聞において、福島第一原発事故により政府からの避難指示を受けずに避難した自主避難者について、福島県が避難先の住宅の無償提供を2016年度(平成28年度)で終える方針を固めたとの報道がなされた。

仮に当該報道が事実だとすれば、原発事故による区域外避難者への住宅提供は2017年(平成29年)4月以降もはや延長されず、打ち切られるということになる。

自主避難者は、政府による避難指示区域外から避難したということで「自主」と呼ばれるが、実際自ら望んでわざわざ避難生活を選んだ者はいない。放射能による健康被害に不安を持ち、避難生活を選択せざるを得なかったという点では、避難指示区域からの避難者と本来変わるものではない。

そして、自主避難者の多くは、災害救助法に基づく無償住宅の提供を各自治体から受けて生活している。その正確な数は公式には発表されていないが、福島市、郡山市、いわき市などから約2万1000人が、また既に避難指示が解除されている旧避難指示区域・旧緊急時避難準備区域からの約2万人が、現在も避難を続けているとされている(2015年1月28日内閣府原子力被災者生活支援チーム公表資料)。東京都内にも2015年4月16日現在7424人の避難者がいるとされているが(復興庁調べ)、この中にも数多く自主避難者がおり、災害救助法に基づく無償住宅の提供を受けている。

自主避難者の中には、仕事を失った者、子どもを転校させた者、家族が別れて生活している者などが多数存在する。その精神的・経済的負担は測りしれない。しかしながら、東京電力から受けている賠償額は不十分であり、生活費増加分や交通費すら十分に支払われていないのが現状である。そのような中で、自治体から無償で提供されている住宅は避難生活を続けるための重要な支えとなっている。

仮に無償住宅の提供の打ち切りがなされ、福島県への帰還をすることになれば、避難先での仕事、学校生活、その他ようやく築きあげた人間関係を捨て去ることになるが、それは容易なことではない。一方で、避難生活の継続を選択すれば、家賃負担がのしかかり、たちまち経済的困窮に立たされる可能性が高い。このような事態を招くことは絶対にあってはならない。

自主避難者に対しても幸福追求権(憲法13条)、生存権(憲法25条)に鑑みて、将来的な生活支援のための計画が立てられなければならない。

被災市町村の一部には「無償提供を続ける限り、帰還が進まない」との考えを持っている関係者もいるとのことであるが、帰還するか否かは被害者が自由に選択するべきものである。被害当事者の意向を無視し、苦境に立たせることは復興政策ではなく、「避難する権利」などの人権侵害に他ならない。

よって、福島県は区域外避難者への住宅無償提供を打ち切るという方針を直ちに撤回するべきである。また、政府は被害者の意向や生活実態に応じた立法措置を早急に講じるべきである。

以上

2015/05/27

原発被害、救済続けて 都内で集会 国会へ署名12万筆

2015年5月27日 夕刊 東京新聞
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2015052702000229.html
 
東京電力福島第一原発事故の被害者に、十分な賠償や生活面の支援を求める集会が二十七日午前、約百人が参加して東京都千代田区で開かれた。脱原発を目指す全国の団体でつくる「原発事故被害者の救済を求める全国運動」が主催した。
 
参加者からは、自主避難者への住宅支援について、福島県が二〇一六年度で打ち切る方針を取っていることへの不安が相次いだ。
 
福島県伊達市から札幌市へ自主避難した女性は「ようやく地元にコミュニティーができた。自立を目指しているが打ち切られるのはつらい」と支援継続を訴えた。
 
国と東電の刑事責任を問う「福島原発告訴団」の武藤類子団長は、原発事故被害者団体の連絡会が結成されたことを報告し「つながることが大きな力になる」と意義を強調した。
 

集会終了後に参加者は国会前までデモ行進し、「原発事故被災者・子ども支援法」に基づいた支援を求める約十二万三千筆の請願署名を国会へ提出した。


原発被害者の救済を訴えデモ行進する人たち=27日午後、東京・霞が関

(どうするふくしまっ子の肥満)メタボ予備軍、原発事故で増加

(福島の子どもの今を報道するのであれば、屋外で運動させにくい要因=放射能被害についても言及すべきです。肥満だけを取りあげるのは作為的とも言えます。子ども全国ネット)

2015年5月27日 朝日アピタル
(朝日新聞 2015年5月27日掲載)
http://apital.asahi.com/article/story/2015052700026.html

肥満傾向の子どもの割合が日本で一番多い福島県。このまま続くと、子どもたちの体や心にどんな悪影響があるのでしょうか。肥満の怖さと、子ども自身や家族ができる対策を紹介していきます。

郡山市の小児科専門診療所、菊池医院に近所の男の子(10)が親に連れられてきた。東京電力福島第一原発事故を境に太り始め、2年後の体重は36・7キロ。身長に応じた標準体重(28・8キロ)より20%以上重い「肥満傾向」にあたる。

「家で何をしてるの?」

菊池信太郎院長が尋ねると、背景が浮かび上がった。原発事故後は放射線による被曝(ひばく)を避けるため外で遊ばなくなり、家でゲームをしたりテレビを見たりする時間が長くなった。家にいるぶん、おやつも増えた。その後も、外で遊ばない習慣が抜けない――。

     *

もともと東北や北海道は冬に屋外で運動しにくいこともあり、肥満傾向の子どもが全国平均よりも多かった。福島では原発事故後にその割合が増え、文部科学省の昨年度の調査では、5歳から17歳まで13の年齢のうち六つで全国1位だった。2位も三つ。被災3県でずば抜けて多かった。

その結果、医療機関の受診や経過観察、生活指導が必要な「メタボ予備軍」が増えた。新地町が町内の小学4年生と中学1年生の血液検査の結果を事故前後の10年と14年で比べたところ、小4では13・6%から32・6%に急増。中1も、17・0%から18・3%に増えた。

「身長が伸びている子どもの肥満傾向は4~6割、初潮が始まるなどして身長が伸びにくくなった子の肥満傾向は7~8割が成人後も続くとされている」と菊池さん。「保護者は、なるべく小さいうちに太らない生活習慣をつけるべきだ」

いったい、子どもの肥満は何がこわいのか。

「成人のメタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)と同様、様々な生活習慣病や睡眠障害、けが、月経異常が起きるリスクが高まる」。専門医が集まる日本肥満学会で小児肥満症の指針づくりにかかわった原光彦・都立広尾病院小児科部長は警告する。

     *

一番多いのは、肝臓に脂肪がたまってフォアグラのような状態になる「非アルコール性脂肪性肝疾患」だ。肥満症と診断された子の3割ほど。疲れやすい、何となくおなかが痛い、といった症状が出る。悪化すれば肝硬変へ進み、肝臓移植しか治療法がなくなる。

糖尿病や高血圧になる子もいる。睡眠中に呼吸が止まって眠りが浅くなったり酸素不足になったりする「睡眠時無呼吸症候群」や、血管がつまる原因となる動脈硬化にもなりやすくなる。

若いうちに生活習慣病になると、合併症が起こるリスクも高まる。糖尿病を長く患えば腎不全や失明などの合併症が起きやすくなるし、高血圧や動脈硬化が長く続くと、心臓病や脳卒中が起きやすくなる。

肥満で心配なのは体のことばかりではない。いじめの原因になったり、子どもたちの自己評価が極端に低くなったりするおそれもある。菊池さんは「外見的には元気な子どもが大半。将来的なリスクを軽減するために、ぜひ一度、受診させて欲しい」と訴える。


【子どもの肥満に伴うリスク】

・糖尿病
・高血圧
・肝臓に脂肪がたまって生じる病気「非アルコール性脂肪性肝疾患」
・動脈硬化
・睡眠時無呼吸症候群
・月経異常
・けが
・こころの問題(肥満を原因とするいじめや、自己評価の低下)
・肥満関連がん(乳がん、大腸がんなど)


福島/放射線物質基準超の原因不明 原町の平成25年産米

2015年5月27日 福島民報
http://www.minpo.jp/news/detail/2015052723057

南相馬市原町区の平成25年産米の一部から食品衛生法の基準値(1キロ当たり100ベクレル)を超える放射性セシウムが検出された問題で、農林水産省は26日、汚染原因を特定できなかったと明らかにした。
 
同日、市内のJAそうま原町総合支店で開かれた市地域農業再生協議会総会で同省の担当者が示した。汚染原因について「土壌の巻き上がりや用水の可能性は低い」とした。一方、東京電力福島第一原発のがれき撤去に伴い飛散した放射性物質が汚染源になった可能性について、原子力規制委員会の報告を基に否定した。
 
出席していた農業者からは「原因不明のまま調査を終えるのは納得できない」と不満の声が上がった。一方、担当者は「原因特定に至らなかったのは残念だが、放射性物質の吸着防止対策で安全なコメを生産できる」と述べた。
 
同省は今後、大気中の粉じんや農業用水のモニタリングを継続する方針。


ツバメの巣にセシウム 福島事故影響、13都県から

(こうして小動物にも大きな影響を及ぼすのが放射能汚染。ツバメの巣が9万ベクレルも汚染されてしまうのです。それが繁殖やヒナの育ちに全く影響がないとは考えにくいですが、観察調査を行うことが求められます。以下、ご参照ください。子ども全国ネット)
山階鳥類研究所 http://www.yamashina.or.jp
プレスリリース
http://www.yamashina.or.jp/hp/p_release/images/20150522_prelease.pdf


2015年5月27日 朝刊 東京新聞
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2015052702000123.html


東京電力福島第一原発事故後の二〇一一年十一月から翌年三月までに採取した十三都県のツバメの巣から放射性物質が検出されたことが、山階鳥類研究所(千葉県我孫子市)の調査で分かった。ツバメの繁殖行動に変化がないかなど調べる。 
 
同研究所は、野鳥愛好家らに一一年中に繁殖が確認されたツバメの巣の収集を呼び掛け、北海道から九州にわたる二十一都道府県から計百九十七個を集めた。
 
巣に含まれる放射性セシウムの濃度を測定すると、福島第一の約三百七十キロ圏内に位置する十三都県の百五十個から事故で放出されたセシウムが検出された。
 
福島県内では、集めた九十二個すべてから放射性セシウムを検出。セシウムの平均濃度は一キログラム当たり七五〇二ベクレルと十三都県の中で最も高く、最大で九万ベクレルだった。次いで高かったのは千葉県で平均三二一〇ベクレル、最大で一万二九〇〇ベクレルだった。平均で最も低かったのは山形県の三六ベクレル。
 
放射性物質に汚染された稲わらや下水汚泥などは、八〇〇〇ベクレルを超えると指定廃棄物として国が処理する対象となる。ツバメは泥やわらを使って巣を作るため、巣近くの土壌汚染を反映したとみられる。
 
調査した岩見恭子研究員は、一二年以降に採取した巣で濃度の変化を調べる。「原発事故と鳥の関係を調べた研究は少ない。繁殖への影響も記録していきたい」と話した。







福島/復興業務人件費、全額国費で継続 政府方針 孤独死対策など対象

2015年5月27日 福島民報
https://www.minpo.jp/news/detail/2015052723038

復興庁は、平成27年度で終了する震災等対応雇用支援事業(緊急雇用事業)に代わり、復興に必要な業務の人件費を全額国費で継続するため新たな予算措置を講じる。竹下亘復興相が26日、都内で開かれた政府の復興推進委員会で明らかにした。県が要望している被災者の見守りや、避難先でのコミュニティー形成などを対象事業に想定している。

復興庁によると、28年度以降も全額国費負担とする対象について、仮設住宅や災害公営住宅で暮らす住民の孤独死対策、避難先でのコミュニティー形成、避難区域内の防犯パトロール、県民健康調査に係る関連業務などの人件費が浮上している。
 
本県をはじめとする被災地では有効求人倍率が高止まりで推移しているため、雇用政策としての予算措置はいったん終了する。その上で国の復興特別会計で新たに予算枠を確保するほか、事業を再編成するなどして対応する方針だという。
 
一方、県と市町村が強く要望している放射性物質測定や商工会の復興に向けた取り組みに関わる人件費については、内容を精査した上で、必要な予算の確保に向けた検討が進められるもようだ。
 
復興推進委員会で、竹下復興相は「(被災者の)見守りや県民健康調査、コミュニティー形成などこれから重要になる事業は、(緊急雇用事業から)形を変えるが、全てより充実する形で対応したい」と明言した。
 
県内では、緊急雇用事業が27年度で打ち切られ、翌年度以降も復興関連事業を続ける場合、県と市町村分を合わせて約80億円の財源不足が生じる見通しとなっている。

■「任期付職員」も国費で
 
竹下復興相は復興推進委員会で、県や市町村が復興業務の増加に伴い採用している「任期付職員」の28年度以降の人件費について、全額国費負担を続ける方針を表明した。
 
復興庁はこれまで、総務省を通じて全国の自治体から派遣される職員の人件費については引き続き国費負担との方針を明らかにしていたが、任期付職員については検討中としていた。竹下復興相は「マンパワー不足は深刻。引き続き、全て(国費で)対応したい」と話した。
 
県は今年度、約300人の任期付職員を採用。県によると、東京電力福島第一原発事故の避難区域が設定された12市町村にいわき、相馬、新地の浜通りの3市町を加えた15市町村では、南相馬、飯舘など7市町村が約30人を採用している。
 
委員会終了後、内堀雅雄知事は記者団に対し、「復興相から、緊急雇用の衣替えや、被災自治体のマンパワーの財源を継続していくと前向きな答えがあった。前進した部分だった」と評価した。
   ◇  ◇
竹下復興相は復興推進委員会で、復興事業費をめぐる自治体の負担割合や金額についての素案を来週中に公表する考えをあらためて示した。さらに、素案を基に被災地の県や市町村と意見交換する場を設けるとした。


福島/自主避難者ら、県に署名提出 無償提供延長を要望


2015年5月27日 朝日新聞
http://www.asahi.com/articles/ASH5V45S2H5VUGTB008.html



東京電力福島第一原発事故後、政府の指示を受けずに避難した「自主避難者」への住宅の無償提供について、避難者を支援する国際環境NGO「FoE Japan」と避難者が26日、打ち切りに反対する署名6159筆を県に提出した。

署名提出後の記者会見で、川内村から岡山市へ避難している大塚愛さん(41)は「子どもを守るために一大決心をして避難した私たちの選択を認めて、今後も支えてほしい」と訴えた。

県は2016年度で無償提供を終了する方針で関係自治体と調整している。県避難者支援課の菊池輝夫主幹は「知事に要望を報告する。避難者の意見をうかがいながら、国とも協議したい」と話した。


署名提出後に記者会見する大塚愛さん

宮城県/応急仮設住宅の供与期間の延長(5年→6年)について

http://www.pref.miyagi.jp/site/ej-earthquake/kyouyokikannentyou5-6.html

応急仮設住宅の供与期間の延長について

東日本大震災により被災され,住家が全壊,全焼又は流失するなどして居住する住家がない世帯の方々へ,災害救助法に基づき,応急仮設住宅を供与しているところです。

宮城県では,応急仮設住宅の供与期間の6年目延長について、下記12市町の災害公営住宅整備等の進捗等、地域の復興状況や市町の意向を踏まえ、国と協議をしていたところ、5月26日付けで同意が得られました。
 
これを受けて、5月27日付けで以下のとおり決定しました。

一律延長を必要とする市町:7市町
石巻市、塩竈市、気仙沼市、名取市、東松島市、女川町、南三陸町

※上記7市町で被災し、応急仮設住宅を供与されている方が対象となります。
※災害救助法に基づき延長対象は,被災時に居住していた市町村を基準として判断されます。

特定延長を必要とする市町:5市町
仙台市、多賀城市、亘理町、山元町、七ヶ浜町

※上記5市町で被災し、応急仮設住宅を供与されており、かつ下記<要件1,2>のいずれかを満たす方が対象となります。
<要件1>
災害公営住宅への入居や防災集団移転など、公共事業による自宅の再建先は決まっているが、工期などの関係から現在決められている入居期間内に応急仮設住宅を退去できない方
<要件2>
公共事業以外で、自宅の再建(再建先・再建時期)は決まっているが、工期などの関係から現在決められている入居期間内に応急仮設住宅を退去できない方

※特定延長適用の具体的手続きについては、被災時に居住していた市町から送られた案内をご確認ください。

※災害救助法に基づき延長対象は,被災時に居住していた市町村を基準として判断されます。


http://www.pref.miyagi.jp/uploaded/attachment/309548.pdf