2015/11/27

<避難解除時期>南相馬市長、判断を先送り

2015年11月27日 河北新報
http://sp.kahoku.co.jp/tohokunews/201511/20151127_61036.html

東京電力福島第1原発から20キロ圏内の避難区域について、福島県南相馬市の桜井勝延市長は26日、解除時期の判断を先送りする方針を示した。これまでは来年4月の帰還を目標に、年内に明示する考えを表明していた。国による除染作業の終了が見通せないのが要因。
 同日開いた定例記者会見で明らかにした。桜井市長は「来年3月に除染を終えてもらうのは前提だ」と作業の加速化を要望。「4月中に(住民との協議など)解除手続きを完了させたい」として、帰還目標を堅持する考えを強調した。


東日本大震災:福島第1原発事故 避難指示区域の解除、具体的日程先送り 南相馬市長 /福島
2015年11月27日 毎日新聞
http://sp.mainichi.jp/area/fukushima/news/20151127ddlk07040012000c.html

南相馬市の桜井勝延市長は26日の記者会見で、帰還困難区域を除く避難指示区域の解除時期について、12月をめどに具体的な日程を示すとしてきたこれまでの方針を改め、先送りする考えを示した。

「来年4月解除」の目標は変えないが、解除の日程を示すための前提となる生活圏の除染が来年3月末までに終了する確証が国から得られず、先送りを決めた。

桜井市長は記者会見で、「環境省からは、3月末でおおむね除染が完了できそうだと聞いている」と述べる一方、「(同省は)一部の住民説明会で時期が後ろ倒しになる可能性もある発言もしており、確実に終わる確証はない」と説明。「12月議会では環境省に除染完了に向け全力で取り組んでほしいと答弁しなければならない」と述べた。

避難指示区域にある小高区の市立小中学校については、来年4月に避難指示が解除された場合、2学期から再開すると市教育委員会は説明してきた。この点について桜井市長は「小高中学の保護者を対象にした懇談会では(2学期からの再開に)反対の声が多かったと思う。保護者の意見を踏まえて最終判断するが、今の段階で私の方針が決まっているわけではない」と述べ、時期を先延ばしする可能性をにじませた。

桜井市長は10月以降、避難指示解除について、国から除染完了報告を受けた後、市が独自に作業状況を確認し、各行政区代表にも諮ったうえで時期を確定すると強調している。生活圏除染が3月末に完了するかどうか危ぶまれている現状では、解除時期は早くても5月連休以降になるとの見方も広がっている。【大塚卓也】

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