2016/02/29

被ばくの危険性訴え 自らも被害者、オルソンさん講演 米の市民活動紹介 /京都


毎日新聞 2016年2月29日
http://mainichi.jp/articles/20160229/ddl/k26/040/304000c



講演するメアリー・オルソンさん=京都市下京区で、花澤葵撮影


米国の生物学者で、MOX燃料利用や先住民居住地の核廃棄物処分場計画に反対する市民活動などを行ってきたメアリー・オルソンさんの講演会が28日、京都市下京区で開かれ、福島県からの避難者や市民ら約30人が集まった。グリーン・アクション(左京区)主催。【花澤葵】

オルソンさんは25歳の時、働いていた医学部研究所で、実験中に被ばく。以来、被ばくの問題に取り組んできた。

講演では、米国市民による核廃棄物処分場計画とMOX燃料利用への反対活動や、性差や年齢差による被害の違いなどを紹介。オルソンさんは、長崎や広島の被爆者を研究した米国の科学報告書のデータを示した上で、被ばく時の年齢が0〜5歳の子供の方が、大人より生涯にわたってがん発症のリスクが高くなると指摘。「女の子の方が男の子の約2倍、発症リスクがある」とも説明した。

オルソンさんは「政策の決定権を持つ人に、日本に住む皆さんが訴え続けなければいけない」と呼びかけた。

熱心に話を聞いていた西京区の鈴木絹江さん(65)は2013年10月、原発から40キロの距離にある福島県田村市から京都に避難してきた。鈴木さんは「アメリカの市民活動は具体的で、とても勇気があると感じた」と話した。

0 件のコメント:

コメントを投稿