2016/04/25

事故問う写真展「暮らしの跡」切り取る 白河/福島


2016年4月25日 毎日新聞
http://mainichi.jp/articles/20160425/ddl/k07/040/091000c 

福島第1原発事故による住民の避難で閑散としたまちに残る、人々の暮らしの跡を切り取った写真展「奪われた野にも春は来るか」が23日、白河市の「アウシュヴィッツ平和博物館」で始まった。国内で7カ所目、県内では南相馬市に次いで2カ所目の開催となった。

展示しているのは、韓国の写真家、鄭周河(チョンジュハ)さん(57)が2011年11月〜12年2月に、南相馬市など浜通りを中心に撮影した28点。庭に放置された軽トラックに、さびた学校のサッカーゴール、人や車の気配がない広い道路、事故が起きてなお美しい紅葉−−。人々の暮らしが避難前には確かにあったことを感じさせる作品ばかりだ。

原発事故後の県内の風景を伝える写真が展示されている

鄭さんは事故前から、韓国の原発立地地域で住民の不安感をテーマに写真を撮り続けてきた。事故後には県内を毎年訪れているという。

鄭さんは24日午後、会場でのギャラリートークに登壇し、「原発事故が人々から何を奪ったのか、写真を通して感じてもらえたら」と話した。

6月20日までの午前10時〜午後5時(火曜休館)。入館料は、一般500円▽高校生300円▽中学生以下無料。問い合わせは同館(電話0248・28・2108)。【宮崎稔樹】

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